Homocystinuria ホモシステイン尿症
ポイント
・大動脈拡張の有無や精神発達遅滞がマルファン症候群や他の症候群との鑑別ポイント
・眼・筋・中枢・血管の多システムのまたがる症状
・正常上限25倍以上の血中ホモシステインはホモシステイン尿症に絞られる
参考文献
N Engl J Med 2016;375:1879-90.
N Engl J Med 2018;378:941-8.
常染色体劣性遺伝
症状
眼症状:高度の近視(1歳以下)、小球状水晶体、レンズ体脱臼(3-10歳)→診断のきっかけになる
筋症状: 骨粗鬆症(ホモシステイン上昇によるコラーゲン線維のクロスリンクの形成不全)、鳩胸、脊柱後側弯症、”cold fish” vertebra
中枢神経症状:発達遅滞、精神症状、20%に痙攣
血管症状:25%に血栓症状、特に8-12歳の晩発性、大動脈拡張がないのがマルファン症候群と異なる
鑑別
・マルファン症候群:精神発達遅滞なし
・Loeys–Dietz syndrome:精神発達遅滞あり
・Shprintzen–Goldberg syndrome:精神発達遅滞あり
診断
血中ホモシステイン:正常上限25倍でホモシステイン尿症に絞られる
(軽度の上昇はビタミンB12や葉酸に関連する)
メチオニン
メチルマロン酸
メチルクエン酸
ビタミンB12
葉酸
血算
遺伝子診断:pathogenic mutations (p.Cys109Arg and p.Ala114Val) in the cystathionine β-synthase gene (CBS) on chromosome 21
治療
①ピリドキシン(ビタミンB6)反応性か
成人なら500mg 2週間投与し、ホモシステイン< 64μmol/lなら前言
小児なら100mg
末梢神経障害のリスクあり
ホモシステイン< 120 μmol/lを目標にすると血栓塞栓イベントを予防できる
目標達成したら、末梢神経障害予防のために減量する
葉酸
ビタミンB12
低用量アスピリン(動脈塞栓予防のため)
低メチオニン食、低たんぱく食
骨密度は定期的に確認し、CaやビタミンDサプリメントを行う
重度の骨粗鬆症にはビスホスホネートを考慮
肥満・喫煙・運動しない・長期の臥床・脱水・ピルは避ける
水晶体脱臼評価のために定期的な眼科チェック
予後
塞栓症状が予後に左右
死亡は20%
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